ピタゴラスの三平方の定理はあまりにも 有名だが、これを3乗して立方体に敷衍すると成り立たない。つまり フェルマーの最終定理 x n + y n = z n nは2よりも大きい には整数解はないという定理が300年間も証明されなかった。1994年アンドリュー・ワイズが証明するのだが、それがまさか谷山豊、志村五郎の楕円方程式とモジュール形式の統一を支えとしたとは驚きだった。読みやすい数学映画といってよい。
デカルトの「吾思う、故に吾あり(Cogito ergo sum)」を批判し、他人という共同存在がある故に自らがある。死は生の一形態である。誕生も死も単独の事象ではなく、時間というスパンの中で捉えれば生まれたまま実存し、生まれたまま死ぬのである。上中下3巻に及ぶハイデガーの考察は誠に難解キャンディーズでしたが、父を亡くした際自分の存在も消えるのではと考えていたことはあながち見当外れではなかったようです。