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12月, 2022の投稿を表示しています

やさしさのかけら

今年もやさしい一年を送れただろうか。惜しまれて現役を退いたと自惚れていたが、気がつけば3年の月日が過ぎてしまった。辛抱強く小欄を覗いてくださる読者のみなさんも筆者の独善癖には困じておられよう。クッキーを二分できるやさしさを願いながら良いお年をと祈りたい。

年間ブックレビュー

今年もよく読んだものだ。恒例の年間ブックレビューで一年を振り返ろう。 重耳 (上)(中)(下) ヒトの壁 老いと学びの極意 冬の鷹 鬼怒川 武器よさらば 関ヶ原 (上)(中)(下) 笑う警官 移植医たち ダウンタウン・ヒーローズ 蒼き山嶺 山月記・李陵 他九篇 マリー・アントワネット 運命の24時間 少年間諜X13号 おかえりMr.バットマン あの頃の空 八月の犬は二度吠える 52ヘルツのクジラたち 新三河物語 (上)(中)(下) 三国志 (一)〜(十) 盤上の敵 大人の見識 酔象の流儀 朝倉盛衰記 荒法師 運慶 古都再見 風渡る レノンとジョブズ 塞王の楯 利休にたずねよ 涅槃の雪 金春屋ゴメス まるまるの毬 猫の傀儡 隠居すごろく 無暁の鈴 幻想寝台車 騎手の誇り 告白 Nのために ユートピア 潮鳴り 六花落々 母性 春雷 アントキノイノチ 走れ、若き五右衛門 ヒロシのソロキャンプ じんかん 心淋し川 ライオンのおやつ 魂手形 三島屋変調百物語七之続 九十九藤 人斬り半次郎 幕末編・賊将編 烏金 世直し小町りんりん 善人長屋 ツナグ 想い人の心得 隠蔽捜査 どんまい ゼツメツ少年 とんび そして、バトンは渡された 雪見酒 夜明けのすべて 黒武御神火御殿 泣き童子 ある男 鳳凰の船 潮待ちの宿 80歳の壁 出絞と花かんざし 梅もどき 万事オーライ いのちがけ 高瀬庄左衛門御留書 楡の墓 小さい予言者 母 阿蘭陀西鶴 孤鷹の天 室町無頼 殺しの四人 源氏の白旗 吉宗の星 アキラとあきら 決闘の辻 家康、江戸を建てる 闘鬼 斎藤一 真・慶安太平記 名残の花 噂を売る男  村上海賊の娘 (上)(下) ミカドの淑女 若冲 剣豪将軍義輝 その男 (一)(ニ)(三) 歴史戦と思想戦 恋歌 渦 桃背山婦女庭訓魂結び 影武者 徳川家康 (上)(下) 悪玉伝 グッドバイ 八犬伝 (上)(下) 秀吉はいつ知ったか 忍者 月影抄 眩 成功する家庭教育 空に牡丹 夢行脚 落陽 ハッピー・リタイアメント 最悪の将軍 ペトロ 将軍の子 草々不一 八本目の槍 鬼役 (壱) その扉をたたく者 残り者 おっさんの掟 妄想銀行 お神酒徳利 足引き寺閻魔帳 鬼役 (四) 遺恨 破斬 酔眼の剣 曾呂利新左衛門 遠謀 江戸裏御用帳 (一) 老害の人 地の日天の海 (上)(下) 藪医ふらここ堂 星落ちて、な

アラ・カポネ

キーを一音下げた楽譜を手にしてはたと困った。初心者の浅知恵でもう一本のギターをダウンチューニングしたのだが、ノーマルチューニングしたギターでもカポを使えば同じ効果が得られることに気づいた。抑えるコードは変わるが原曲キーで行くならさらに2フレットあげればいいし、ノーマルで弾く曲には初めから2カポで対応できる。カポネはやはり偉大だった。

立てば癪だし座ればポツン

今年も3回ライブコンサートに出向いたが、ようやく最後まで座って楽しむことができた。会場が歌舞伎も演ずる構造のせいか、アーティストの楽曲がバラード系だったからか。それでも一部に立ち上がる観客がいて、じっくり音楽を楽しみたい者には迷惑千万な話だ。いつから常態化したのか不明だが、立つのも癪だが座っているのも裏寂しい。

47年前のギター

来年バンドで手がける候補曲を1音下げたチューニングでやってみることにした。となるといちいちチューニングを変えるわけにはいかないので、もう一本ギターを用意しようと考えた。そこで学生時代に25,000円で買った47年前のギターを高級な弦に張り替え鳴らしてみると、これがまたいい音がするではないか。安くても年代物に味があるのは人間と同じか。

孤闘

戦国の断片として立花宗茂の名を目にすることはあったが、その生い立ちから激闘、変遷までを通観することはなかった。東の本田平八郎、西の立花宗茂と猛将に讃えられるほどの激烈な生涯は今年を締めくくる150冊目の本に相応しい内容だ。さて来年は何冊読めることやら。(272/1000)

尿さんの家

かれこれ10年は服用している発作抑制剤。薬の効果を検証するために定期的に血液検査するのだが、前回指摘されたのは尿酸値の高さだった。これ以上高くなると投薬だよと脅されていろいろ調べたが、老化現象による排出機能低下かなと割り切った。食生活や酒量に何も変化がないのに今回は劇的に改善、正常値に戻ったではないか。ひょっとすると若返ったのだろうか。

御松茸騒動

今年149冊目はやはりこの作者だろう。たくさん読ませてもらい楽しませてもらった。舞台は尾張名古屋、宗春の治世と松茸の生育条件を対比するかのように悪戦苦闘する下級藩士小四郎の生き様が微笑ましい。山が荒れ土壌を腐らせてしまった後世の人々への痛烈な警句と捉えていい。ああ、松茸が食べたい。(271/1000)

yyprobe

いやこれは優れものだ。アイシンの開発したyyprobeというアプリだが、まさかこんなに感度がいいとは驚きだ。高齢で耳の遠い母とどうやってコミュニケーションを取ればいいのか日頃悩んでいた小生にはまさに天からの贈り物だ。さっそくスマホを挟んで会話してみたものの、発言が自分のものか倅のものか判別していなさそうなのは耳ではなく92歳という年齢のせいだろう。

サンタクロースの約束 2022

今年も恒例の幼児支援施設でのサンタクロース演奏。ジングルベルを弾きながら登場し、「さんぽ」「サンタが街にやってくる」の2曲をママさんや子供たちに歌ってもらった。毎年身につまされる思いをしながら演奏するのだが、今年はとりわけ重度の子どもたちが多くプレゼントを渡すのにも心が傷んだ。来年は2日に分けてオファーがあり、健康に気をつけてきっと会いに行きたい。

硫黄島に死す

城山三郎らしい短篇7作だ。第二次世界大戦を境とした人間の生と死の問題を弱者の立場から描く。特攻で死んでいく少年兵、生き残った挙句罪を犯して死罪を背負う男。風化していく戦争の記憶に反するかのように、軍備増強が叫ばれる今こそこういう作品は読み継がれるべきだろう。(270/1000)

子供たちからのプレゼント

いろいろ準備したのに困難はやってくるものだ。当日になって急遽メンバーの一人が体調不良をきたして欠席。やっと配信できたYouTubeも画角の不適切に後で気づく始末。気合を入れて練習した曲もメンバーの不協和音でガタガタ。ボーカルが入れ替わる楽しい歌も音響がイマイチ。子供たちのクリスマスソングがなければいったいどうなっていたことやら。ありがとう!

戦略的思考とは何か

防衛力増強について政治家や識者が設備以外に自衛官の増強を訴えると危うさや思考停止を憂慮したくなる。 よもや保守派が徴兵制度を復活させることはあるまいが、そもそも兵士を戦わせないためのドローンや無人機といった先端技術開発に予算の大半は振り向けられるべきだろう。カネやモノばかりでなく、ヒトについてウクライナの事例を研究しているのだろうか。

雨上がり月霞む夜

読み始めた時点では鳥獣戯画の兎やら妖(あやかし)の雨月に加えて上田秋成が登場してわけのわからない会話を繰り広げる。これは失敗作かなと読み進むうちにどんどん引き込まれていき、最後にはこれは上田秋成の雨月物語を模したオマージュ作品だとわかる。生と死、人生とはなにかについて深い洞察を与えてくれる作品だ。(269/1000)

タバコに捧げるバラード

待て!待て、おまえ。またタバコば相手に税金あげよっとか、ほんなことこの子は。母ちゃんが、このタバコ屋ば経営するためにあんた、どれだけ苦労しよるとかわからんとか、ほんなこと。ニコチンとヤニと煙で汚れた男の半生がわからんか、このアホ首相!ほんなことも、腹立つ、ほんなこと。🎵今も薫るあのタバコの煙。ぼくに人生を教えてくれた美味しいタバコの煙。

刑罰0号

時代小説ばかりかと思っていたら、ちょっと理解に苦しむこんな本も書いていた作家だった。人間の記憶というものは一体何なのかについて文学的に考察するだけの教材かもしれない。前提や合理性を超越しているので読後感は極めて悪い。ファンタジー作家時代の駄作に類するとしたら選択を間違えたということか。(268/1000)

ゴルフ場のベンジャミン・フランクリン

ゴルフ場に到着して財布を忘れたことに気づいた。フロントに聞くとスマホ決済はすべてダメだという。仕方がないので隣町のゴルフ場だが細君に届けてもらうことにした。やれやれとスタートしてからゴルフバッグの中に知人からいただいた100ドル紙幣を印刷したボールを見つけた。役立たず、早くなくなれと念じながらひっぱたたくが全ホール通過(通貨)。ドルはここでも強かった。

泣かせる曲じゃん

クリスマスライブでご披露するSweet Memoriesだが、原曲を聴けば聴くほど各楽器が必要なフレーズだけ音を奏でるのに驚く。始めから終わりまで自分の楽器を鳴らすだけではあまりに単調だ。ならばパーカションでもと試すがうまくいかない。ひとつの曲を仕上げるのにこんなに頭を悩まして、ペンギンさんも同情してくれるだろう。

せき越えぬ

やはりこの作者は只者じゃない。勇ましい侍も天下を睥睨する武将も登場しないが、友情と高い志を備えた清貧の人を描いて感動を与える。箱根の関所を挟んで織りなされる男と男の友情に加え、小田原藩を領する大久保家や二宮金次郎にまで話が及んで一気呵成に読了すること間違いなしだ。今年もあと5冊で150冊、この本もベストテン入りだ。(267/1000)

一本負け

遅まきながら当家にも下水道が埋設されることになった。業者に見積もりはとったものの工事予定日の連絡はない。電話してようやく予定日が決まり着手日2週間前には連絡すると告げられたが3日前になってもやはり電話一本ない。心配になって電話すると今から手配するという。さすがに苦言を呈すると菓子持参で謝りに来た。近藤正臣なら足であしらっただろうに。

海の十字架

またまた六篇の短篇集となったが、馴染みのない大村純忠、宗像氏貞、服部友貞、津軽為信といった戦国武将の逸話に人に出会うかのようにしてふれあえる醍醐味は喜びだ。キリシタン大名やら一向宗など今日的な宗教問題にも通じるような人間の営みに対してどう向き合うべきか改めて考えさせてくれる。(266/1000)

人情酒場

メニューにない刺身は出してはいけないとフランチャイズ本部から指摘されだそうだ。毎週楽しみに通っていた焼き鳥屋の方針転換を残念に思っていたら店長から電話があった。豊富な漁場に近い実家で新鮮な刺身を入手したので届けてくれるという。ご厚意に甘えるに忍びず、ならば飲みに行きますと暖簾を潜ったところ銘酒「而今」までいただいてしまった。まさに「今を生きる」人情酒場だ。

冬の蝉

全六篇の短篇集だが主人公たちの背負った宿業とそれを従容と受け容れる潔さが胸を打つ。とりわけ表題作の「冬の蝉」は千冊の読書に挑む自分と重なるものがあって、満貫成就には本を選ぶのではなにか物足りなくなってくる。途中雪崩に遭って始めからやり直すような羽目になっても、継続させることに後半生をかけるのは愉快なものだ。(265/1000)

コスパYouTuber

音声はコンダンサーマイク、画像はウェブカメラでYouTube配信をやってみたが音も画像もとても見るに耐えない。やはり高価な日本製カメラが必須かと諦めかけたが、OBSとウェブカメラを連携させたらうまくいくのではないかとトライしても映像が読み込めない。万策尽きいったん電源を落とし昼食後再開したら映った。音声も画像もまあまあ許容範囲、コスパYouTuber誕生だ。

決算報告

今年一年間Apple musicで再生した音楽の総時間数が15,000分250時間。サブスクで年間12,000円支払っているから1時間あたり48円の計算だ。一番聴いた曲が131回だそうだ。それらすべてを降順で並べてくれて再生できるようになったReplay機能はありがたい。ちなみに世界で一番再生されたアーティスト・オブ・ザ・イヤー2022に輝いたのはバッド・バニーだそうだ。

鯖断ち

鬼役シリーズ以来だが、この作者が登場させる主人公には独特のペーソスというかおかしみがある。正義は貫くが、出世や名誉には関心がなく人間愛や義侠心には厚い。損得なく人の気持ちに寄り添う気持ちを失った現代社会にも光明を見る思いだ。ついこないだ〆鯖に舌鼓を打った小生にも贈ってくれた店主の気持ちが沁みてくる。(264/1000)

弥勒菩薩の微笑

不慮の事故で突然帰らぬ人となった故人の葬儀へ駆けつけたからには、この恩人についての忘れがたい想い出を小欄に書き留めておかねばならない。長文御容赦。 世間知らずで干されて関連会社へ出向して3年後本体へ戻った。その間のブランクを取り返そうと必死になって成績地区一番を獲得した。 地区を統括するその干した支店長から、成績は偶々だから表彰から外せと難癖がついた。さにあらず、本当に努力した結果だと庇ってくれて表彰を受けさせてくれたのがその故人だ。 地区の表彰式で、お前のはフロックだ、2回連続取ったら注いでやるとビールも注いでくれなかった当該支店長。屈辱に耐え翌期も見事獲得、本部表彰を受けることになった。 表彰式に本部へ行く際、式が終わったら電話しろと故人から厳命されて送り出された。 友人達と飲みに行くつもりだったのに、なんと無粋なと思ったが電話すると、「誰か飲みに行く相手はいるか?そうかいるか。ならいい、しっかり飲んでこい」と返してくれた故人。 電話口で思わず胸が詰まったことも思い出し、泣きながら見た棺の中で安らかに眠る故人の顔はまるで弥勒菩薩が微笑んでいるかのようであった。

鯖にシメられる

ライブ演奏をさせていただいたレストランバーの店主のインスタに絶品の鯖が手に入ったとの情報。LINEで確認すると昨日完売したとのことで、頭の中が鯖に占められたせいか坂岡真の「鯖断ち」なんて本を借りてしまった。しかたなく夕方いつもの焼き鳥屋へ向かう途中その店主からしめ鯖を用意したから取りに来いと電話。行き先を変えて飲み、さらに家飲みで一杯やったのだった。

ミス散る

教室に通っていた頃には先生に親切に教えていただいたのに、結局マスターできないままの三連符のリズム。クリスマスコンサートで演奏する曲にはやっぱりこのリズムがいいと再チャレンジしているものの、なかなか苦戦している。どうにも盆踊りリズムから抜け出せないのは日本人の悲しい性なのかもしれぬ。本番まで諦めずにがんばって、ミスしたら潔く散る(チル)とするか。

梟の系譜

宇喜多家四代というよりも、三代直家の生涯といったところか。六歳にして落城し父と放浪生活の末に、一国一城の主となるまでの権謀術数の数々。そうしなければ生き残れなかったといえばそれまでだが、子の秀家の遠島落魄までを通観すれば直家の生き方が招いた不幸とも言える。梟とは幸運を呼ぶ鳥と言われるが、この一族にとっては果たしてそうなのだろか。(263/1000)

相当そーとう宗

ボランティアの名簿作りも大変だ。エクセルシートをソートして重複を削ったり世帯を特定したりするのだが、別で作成されたエクセルシート部分はコピペしてもソートされない。半日かけて原因分析したところ、氏名にふりがなデータが欠落しているせいだとわかった。ALT SHIFT ↑でふりがなが補足されるとは、まさにソート(曹洞宗)で開眼せる永平寺修行僧なり。