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影ぞ恋しき (上)(下)

そういうわけでいちばん最後に読まねばならない三部作の完結編を真っ先に読んでしまった。これまでの作品と際立って異質なのは、やや荒唐無稽かと思われるほど活劇調な展開か。辟易したくなりながらも読後に痛快感が支配するのは、作者が敬愛した海音寺潮五郎の系譜に連なるからだろう。さて話を巻き戻すとするか。




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カナリア恋唄

こんな素晴らしい作家に巡り会えて、それが読書の醍醐味だと大啖呵を切ったあとに、まさか本作がこの作家の遺作であったと知るとは。2015年62歳でこの世を去っていたという。つまりこれ以上彼女の作品は読めないのだ。人生とは須臾の間だと登場人物に奇しくも語らせた如くに、彼女は風のようにこの世から去ってしまったのだった。なんと残念なことだろう。(530/1000)

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