ご隠居の利き酒巡り〜半蔵 7月 09, 2020 赤ちゃんのような右手がようやく収縮したのが2日分の抗生物質入り薬剤を飲み終わった火曜日。日曜日に買い求めた伊賀の銘酒「半蔵」も冷蔵庫に冷やしたままお預けだった。ほぼ全快を祝してコップに一杯舐めるように飲んだが、これがうまいのなんの。太田酒造の逸品だが、いつもの居酒屋で定番にしている三重の酒「作」に勝るとも劣らぬ味わいだ。三重といい奈良といい名水に育まれた米の出来が他の追随を許さぬのだろう。さても自家受粉できる稲に蜂は無用か。 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ ラベル ご隠居の利き酒巡り 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
亥子ころころ 10月 15, 2024 久しぶりの西條奈加だったが、『まるまるの毬』に勝るとも劣らない出色の出来栄えの作品だ。しかも毬(いが)を継いでの亥子なのだから興趣を掻き立てられる他ない。毬も菓子職人、本作も菓子職人にまつわる親子、師弟、友人の人情と憐憫を扱い、胸を突くシーンは縦横無尽だ。名作に出会える喜びに浸れるのはなんとも贅沢だ。(458/1000) 続きを読む
三河雑兵心得⑦ 伊賀越仁義 6月 18, 2024 穴山梅雪は、家康と間違われて殺されたという通説を取らず、光秀に従おうと京に向かったところを野伏に弑逆された説を立てる。本多兵介を家康に見立て平八郎等ととともに、家康と別ルートで伊賀越えを果たす植田茂兵衛。架空の人物としても、充分伊賀越えの醍醐味が味わえる。(432/1000) 続きを読む
運転者 未来を変える過去からの使者 2月 22, 2024 たまたま倅が職場で必要な代物をなくしたみたいだと細君から聞いた。始末書を書くのもいい薬だと思って納得したが、結局同僚が拾ってくれていたそうでことなきを得たのは、運が悪いのではなく貯めていた運を使わせてもらったということになる。そういう話がこの物語を構成していて、読むほどにじわーっと心が温まる名作だ。(399/1000) 続きを読む
コメント