歩き目ですの目線 5月 11, 2020 タンポポの咲き始めた堤防を歩く目線で考えた。山本五十六は開戦後すぐに講和を有利に持ち込んで戦争を早期に終結させようと空母建造を主張した。一方平山中将(平賀譲がモデル)は、戦艦大和を国民の希望の象徴として建造し、大和が沈むことで国民の戦意を喪失させる契機にしようと見据えた。山本が入口戦略なら平山は出口戦略だろう。オリンピックに拘って入口戦略に失敗したわれわれは、コロナに敗北する出口戦略ではなく戦略的勝利とは何なのかを考えねばならない。撤退思想は投資家に任せておけばいい。 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
亥子ころころ 10月 15, 2024 久しぶりの西條奈加だったが、『まるまるの毬』に勝るとも劣らない出色の出来栄えの作品だ。しかも毬(いが)を継いでの亥子なのだから興趣を掻き立てられる他ない。毬も菓子職人、本作も菓子職人にまつわる親子、師弟、友人の人情と憐憫を扱い、胸を突くシーンは縦横無尽だ。名作に出会える喜びに浸れるのはなんとも贅沢だ。(458/1000) 続きを読む
三河雑兵心得⑦ 伊賀越仁義 6月 18, 2024 穴山梅雪は、家康と間違われて殺されたという通説を取らず、光秀に従おうと京に向かったところを野伏に弑逆された説を立てる。本多兵介を家康に見立て平八郎等ととともに、家康と別ルートで伊賀越えを果たす植田茂兵衛。架空の人物としても、充分伊賀越えの醍醐味が味わえる。(432/1000) 続きを読む
運転者 未来を変える過去からの使者 2月 22, 2024 たまたま倅が職場で必要な代物をなくしたみたいだと細君から聞いた。始末書を書くのもいい薬だと思って納得したが、結局同僚が拾ってくれていたそうでことなきを得たのは、運が悪いのではなく貯めていた運を使わせてもらったということになる。そういう話がこの物語を構成していて、読むほどにじわーっと心が温まる名作だ。(399/1000) 続きを読む
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