徳川慶喜 (ニ) 6月 26, 2021 桜田門外ノ変後の慶喜の進境にはコロナ禍における人心の心構えさえ学ぶべき示唆がある。「季節に春夏秋冬の移りがあるように、この宇宙には人間の小さな知恵では計り知れない軌道がある。あやしい小我で動いてみても、それはむしろ、われとわが身で混乱を助長させる妄動に過ぎないのだ・・・人間の知恵が浅く、自然の軌道を離れすぎると、当然自然は人を裁く。自然に裁かれずに済むほどの世作りがなされていてこそ、人の世も又、日月星辰(じつげつせいしん)の動きのように整然と軌道に乗ってゆくのだ。」 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ ラベル 読書三昧 共有 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
迷路 (上)(下) 7月 07, 2025 戦前の昭和11年に「黒い行列」として刊行され、戦時色の推移により中断、戦後の昭和31年に「迷路」として完成した1,200頁に及ぶ大作だ。岩波文庫らしく書き出しは難読だが、読み進むにつれファシズムに向かう時代の狂気や青年の心の彷徨、権力者たちのエゴイズムが大団円として描かれる。すごい作家がいたものだ。(495/1000) 続きを読む
罪の声 8月 09, 2025 ようやく5年半をかけて500冊に到達した。区切りの一冊は映画化された同書だが、映画とは細部が微妙に異なるだけでなく、文字から伝わる感動はまた別物だ。グリコ森永事件の真相を独自解釈した構想も壮大だが、なんといっても加害者側に組み込まれた子供たちの運命に焦点を当てた作者の視点が作品に普遍性を与えている。(500/1000) 続きを読む
ながい坂 (上)(下) 6月 21, 2025 これが正しいという信念にとらわれると、目も耳もそのほうへ偏向し、「正しい」という固執のため逆に、判断がかたよってしまう。1,000頁を越えるこの本から何度も同様の警句を読み取りながら、相変わらず正義感に走ろうとする己を律しきれないのが歯がゆい。人間とは己の分を守ってその能力を遺憾なく果たしていきたいものだ。(494/1000) 続きを読む
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